【9 R.I.P. レビュー】神隠しから始まる奇妙で甘美な恋物語。ホラーと恋愛の絶妙なバランスが光る乙女ゲーム!

9 R.I.P. レビュー

商品情報:

  • 商品名: 【Switch】9 R.I.P.
  • キャッチコピー: 神隠しから始まる奇妙な恋物語――
  • カテゴリ: ゲームソフト
  • 販売元: アイディアファクトリー
  • 価格: 6,654円(記事制作時点での価格)
  • 発売日: 2023年6月29日
  • 商品リンク(アフィリエイトではありません): https://www.amazon.co.jp/dp/B0BW2L194K/

4つの世界線で紡がれる、仄暗く甘美な恋物語

「9 R.I.P.」は、学校の怪談、都市伝説、異世界、そして妖といった4つの世界線で展開される乙女ゲーム。主人公・逸色珠沙が様々な”奇妙”な存在との恋を紡いでいく、ホラーテイストを効かせた独特の世界観が魅力だ。

注目の特徴

  1. 4つの世界線で展開される多彩なストーリー
  2. 怪談や都市伝説をモチーフにした独特の世界観
  3. 各世界線で異なる”怖さ”と”糖度”のバランス
  4. 豪華声優陣による熱演
  5. 美麗なビジュアルと印象的なBGM

仄暗い世界で紡がれる甘美な恋

本作最大の魅力は、怪談や都市伝説をモチーフにした独特の世界観だ。学校の七不思議、有名な都市伝説、地獄の世界、そして日本の妖怪といった、様々な”奇妙”な要素が織り込まれている。これらの要素を巧みに取り入れつつ、恋愛ストーリーを展開していく手腕は見事だ。

各世界線では、”怖さ”と”糖度”のバランスが異なっており、プレイヤーの好みに合わせて楽しむことができる。例えば、学校の怪談編は怖さ重視で仄暗い雰囲気が漂う一方、妖編はコメディ要素が強く、より明るい雰囲気となっている。

個性豊かなキャラクターたち

本作には9人の攻略対象キャラクターが登場する。学校の怪談にまつわる怪異な存在、都市伝説の主、地獄の住人、そして妖怪たちと、バラエティに富んだラインナップだ。それぞれのキャラクターが独自の背景と魅力を持っており、プレイヤーを飽きさせない。

豪華声優陣による熱演も本作の魅力の一つ。増田俊樹、土岐隼一、鈴木崚汰、柿原徹也、岡本信彦、立花慎之介、KENN、阿座上洋平といった実力派声優陣が、キャラクターたちに命を吹き込んでいる。

編集部員Impression

「9 R.I.P.」は、乙女ゲームの枠に収まらない独特の魅力を持つ作品だ。特に印象的だったのは、ホラー要素と恋愛要素のバランスの取り方。怖さを感じつつも、甘美な恋愛ストーリーに引き込まれていく感覚は、他の乙女ゲームではなかなか味わえない。

4つの世界線という設定も、プレイの幅を広げている。それぞれの世界線で異なる雰囲気を楽しめるため、飽きることなくプレイを続けられる。特に、学校の怪談編の仄暗い雰囲気から、妖編の明るいコメディ調まで、幅広い展開が用意されているのは嬉しいポイントだ。

キャラクターデザインも秀逸で、美麗なビジュアルは目を奪われる。各キャラクターの個性が立ち絵や表情差分によって豊かに表現されており、感情移入しやすい。また、BGMも印象的で、各シーンの雰囲気を効果的に盛り上げている。

ストーリー展開に関しては、プレイヤーによって評価が分かれる可能性がある。短めのストーリーで早めに恋愛関係に発展するため、じっくりと関係性を築いていくタイプの展開を好む人には物足りなく感じるかもしれない。一方で、テンポよく物語が進むため、サクサクとプレイを進めたい人には向いているだろう。

また、ホラー要素の強さも、プレイヤーによって受け取り方が異なるだろう。ホラーが苦手な人でも、多くのルートは比較的軽めの内容となっているが、学校の怪談編などは少し怖さを感じる場面もある。ホラーが苦手な人は、プレイする時間帯や環境に注意を払うと良いかもしれない。

総じて、「9 R.I.P.」は、乙女ゲームに新しい風を吹き込む意欲作と言える。ホラーテイストを効かせた独特の世界観、多彩なキャラクターたち、そして美麗なビジュアルと印象的なサウンドが織りなす世界は、プレイヤーを強く引き込む力を持っている。乙女ゲームファンはもちろん、ホラーやミステリーが好きな人にもおすすめの一本だ。仄暗い世界で紡がれる甘美な恋を、ぜひ体験してみてほしい。