【Library Of Ruina レビュー】独創的な世界観と戦略性に富んだカードバトルが魅力の異色作

Library Of Ruina

商品名: Library Of Ruina
キャッチコピー: 独創的な世界観と戦略性に富んだカードバトルが魅力の異色作
カテゴリ: ゲームソフト
販売元: アークシステムワークス
価格: 3,791円(記事制作時点での価格)
発売日: 発売中
商品リンク(アフィリエイトではありません): https://www.amazon.co.jp/dp/B0CSD1L9Q1

導入文

謎の図書館を舞台に、独特のカードバトルシステムと重厚なストーリーが融合した「Library Of Ruina」がNintendo Switchに登場。150時間を超える壮大な物語と奥深いゲームプレイが、プレイヤーを未知の世界へと誘う。

商品の特徴

  • 独創的な世界観と100人以上の魅力的なキャラクターが織りなす重厚なストーリー
  • デッキ構築とダイスロールを組み合わせた独特のカードバトルシステム
  • 150時間を超えるボリューム豊富なゲーム内容
  • 豪華声優陣による日本語フルボイス(武内駿輔ほか)
  • ゲーム内に同梱されたサウンドトラックとアートブック
  • 高度な戦略性と運要素が絶妙に融合したバトルシステム
  • キャラクターの外見や装備をカスタマイズ可能

本文

謎に包まれた図書館と魅力的なキャラクターたち

「Library Of Ruina」の舞台は、謎に包まれた「図書館」だ。主人公のローランは突如としてこの図書館に迷い込み、司書長のアンジェラと出会う。アンジェラの目的である「世界でたったひとつの本」を完成させるため、ローランは図書館で働くことになる。

ストーリーは、この図書館を訪れる様々な人物たちとの交流を通じて展開していく。登場人物は100人以上におよび、それぞれが独自の背景と動機を持っている。全編フルボイスで描かれる彼らの物語は、プレイヤーを深く引き込む。特に、武内駿輔をはじめとする豪華声優陣の演技が、キャラクターたちにさらなる魅力を与えている。

独特のカードバトルシステム

本作の戦闘システムは、デッキ構築型のカードゲームとダイスロールを組み合わせた独特のものだ。プレイヤーは図書館を訪れる敵と戦うため、カードを準備してデッキを構築する。

バトルでは、カードに記載された「ダイス」を使用して攻撃や防御を行う。このダイスは実際に数値がランダムで決まるため、戦略性と運の要素が絶妙に絡み合う。準備したカードの効果的な使用と、ダイスの運用が勝負の分かれ目となる。

特筆すべきは、1枚のカードに複数のダイスが設定されている点だ。これにより、1ターンに複数の行動が可能となり、戦略の幅が大きく広がる。また、キャラクターごとの特性や、カードの属性相性なども考慮に入れる必要があり、奥深い戦略性を楽しむことができる。

150時間を超える壮大な物語

本作の最大の魅力は、その圧倒的なボリュームだ。150時間を超えるゲーム内容は、プレイヤーを長期間にわたって楽しませる。多数の人物が織りなす複雑な物語は、プレイを重ねるごとに深みを増していく。

ストーリーは、主に裏社会で活動する「フィクサー」たちの物語を中心に展開する。彼らの生き様や、図書館の謎、そしてアンジェラの目的が徐々に明らかになっていく過程は、プレイヤーを強く惹きつける。

高度なカスタマイズ性

本作では、キャラクターの外見や装備を細かくカスタマイズすることができる。ヘアスタイルや表情、さらには遭遇したキャラクターの外見を模倣することも可能だ。また、9箇所ある装備品はそれぞれパッシブ効果を持っており、戦略に合わせて最適な装備を選択することが求められる。

独特の用語と世界観

本作の特徴的な点として、独特の用語や表現が多用されていることが挙げられる。例えば、ターンを「幕」、カードを「バトルページ」と呼ぶなど、独自の世界観を強く打ち出している。これらの用語に慣れるまでは少し時間がかかるかもしれないが、徐々にゲームの世界観に引き込まれていくだろう。

編集部員Impression

実際にプレイしてみると、その独創性と奥深さに圧倒された。特に印象的だったのは、カードバトルシステムの斬新さだ。ダイスロールを組み込んだ戦闘は、戦略性と運の要素がバランス良く融合しており、飽きることなく楽しめる。

ストーリーも非常に魅力的で、重厚な世界観とキャラクターたちの濃密な物語に引き込まれた。ダークでシリアスな展開が多いものの、時折挟まれるユーモアのある描写がいい塩梅になっている。

一方で、UIの操作性や文字の小ささなど、いくつかの課題も感じられた。特にSwitch版では、携帯モードでのプレイ時に文字が読みづらい場面がある。また、独特の用語や複雑なゲームシステムは、慣れるまでに時間がかかるかもしれない。

しかし、これらの小さな欠点を差し引いても、本作の魅力は十分に大きい。3,791円という価格は、そのボリュームと内容の濃さを考えれば非常にリーズナブルだ。独創的な世界観や物語に興味がある人、戦略性の高いカードゲームが好きな人にとっては、間違いなく楽しめる一本だろう。

ただし、グロテスクな描写や重いテーマを含む場面もあるため、そういった内容が苦手な人は注意が必要かもしれない。それでも、個性的なゲーム体験を求めるプレイヤーには、強くおすすめできる作品だ。