【本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む_レビュー】新しい読書体験を提供する画期的な一冊本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む_レビュー【本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む_レビュー】新しい読書体験を提供する画期的な一冊

本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む_レビュー
  • 商品名: 本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む
  • キャッチコピー: 100万人が沸いたスゴい読書!全く新しい本の読み方
  • カテゴリ: 評論・文学研究
  • 販売元: 大和書房
  • 価格: 1,760円(記事制作時点での価格)
  • 発売日: 2024年8月3日
  • 商品リンク(アフィリエイトではありません):https://www.amazon.co.jp/dp/4479394354

概要

本を読んだことがない32歳のみくのしんが、初めて名作文学を読む様子を記録した画期的な読書体験本。「走れメロス」「一房の葡萄」「杜子春」の3作品と、雨穴による「本棚」の特別寄稿を収録。新しい読書の形を提示する注目の一冊。

商品の特徴

  • SNSで話題沸騰の「オモコロ」人気シリーズを書籍化
  • 32歳まで本を読んだことがない著者による新鮮な読書体験
  • 日本の名作文学3作品を収録し、同時に楽しめる
  • 雨穴による特別寄稿「本棚」を収録
  • 320ページの読みごたえある内容
  • ユーモアあふれる文体で読みやすい

全く新しい読書体験

本作「本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む」は、これまでにない読書体験を提供する画期的な一冊です。32歳まで本を読んだことがないみくのしんが、初めて日本の名作文学を読む様子を、同僚のかまどが記録するという独特の形式を取っています。

収録されている作品は、太宰治の「走れメロス」、有島武郎の「一房の葡萄」、芥川龍之介の「杜子春」の3作品。これらの名作を、全く先入観なしに読むみくのしんの率直な感想や疑問、そしてそれに対するかまどの解説が、読者に新鮮な視点を提供します。

また、人気作家・雨穴による特別寄稿「本棚」も収録されており、より多角的な読書体験を楽しむことができます。

編集部員Impression

「本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む」を読了して、まず感じたのは「新鮮さ」でした。私たちが当たり前のように読んできた名作を、全く異なる視点から読み解く様子は、驚きと発見に満ちていました。

本作の最大の魅力は、みくのしんの率直で素直な反応にあります。例えば「走れメロス」を読んだ際の「なんでメロスは裸で走るの?」という素朴な疑問は、私たち読者が見過ごしがちな点を鋭く指摘しています。このような新鮮な視点が、作品の新たな解釈や楽しみ方を提示してくれるのです。

また、かまどによる解説も秀逸です。みくのしんの疑問や感想に丁寧に応えつつ、作品の背景や作者の意図を分かりやすく説明しています。この二人のやり取りを通じて、読者は作品をより深く理解し、新たな魅力を発見することができます。

特に印象的だったのは、みくのしんの感受性の豊かさです。本を読んだことがないにもかかわらず、作品の本質を鋭く捉える場面が多々ありました。例えば「一房の葡萄」を読んだ際の、主人公の心情への深い共感は、文学作品の持つ普遍的な力を感じさせるものでした。

本書の構成も読みやすく工夫されています。各作品の全文が収録されているため、みくのしんの反応と共に作品自体を楽しむことができます。また、随所に挿入されている写真やイラストが、読書の楽しさをより一層引き立てています。

一方で、本書には若干の課題も感じられました。例えば、みくのしんの反応が時に「作られた」ものに感じられる場面もあります。また、3作品という限られた選択肢で日本文学全体を語るには無理がある部分もあるでしょう。

しかし、これらの点を考慮しても、本書が提供する新しい読書体験の価値は極めて高いと言えます。本書は、文学作品を堅苦しく捉えがちな人々に、読書の楽しさを再認識させてくれる素晴らしい一冊です。

「本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む」は、文学愛好家はもちろん、普段本を読まない人、読書に苦手意識を持つ人にもおすすめできる作品です。この本を通じて、多くの人が読書の新たな楽しみ方を発見し、文学作品に親しむきっかけを得ることができるでしょう。

また、教育現場でも活用できる可能性を感じました。学生たちに、この本を通じて名作に触れさせることで、より親しみやすく、楽しい文学体験を提供できるかもしれません。

読了後、きっと多くの読者が「自分も名作を読み返してみたい」と思うはずです。そして、みくのしんのように素直な気持ちで本と向き合う楽しさを、再発見することができるでしょう。本書は、読書の楽しさを再定義する、画期的な一冊だと言えます。