【零 ~濡鴉ノ巫女~ レビュー】美しき恐怖、HDリマスターで蘇る和風ホラーの名作!

零 ~濡鴉ノ巫女~ レビュー

商品情報:

  • 商品名: 零 ~濡鴉ノ巫女~
  • キャッチコピー: 美しき恐怖、HDリマスターで蘇る和風ホラーの名作!
  • カテゴリ: ゲームソフト
  • 販売元: コーエーテクモゲームス
  • 価格: 4,100円(記事制作時点での価格)
  • 発売日: 2021年10月28日
  • 商品リンク(アフィリエイトではありません): https://www.amazon.co.jp/dp/B09BFWBZ39

はじめに

和風ホラーゲームの金字塔「零」シリーズの代表作がHDリマスターでNintendo Switchに登場。その魅力と恐怖の世界を詳しく紹介します。

商品の特徴

  • 美しくHDリマスターされたグラフィック
  • 3人の主人公による重層的なストーリー展開
  • 「射影機」を使った独特のホラーアクション
  • 新たに追加されたフォトモード
  • キャラクターの新規コスチューム
  • タッチ操作とジャイロ操作に対応

本文

美しく蘇る霊山の世界

HDリマスターにより、幻想的な霊山「日上山」の世界がより鮮明に蘇りました。特に水の表現は圧巻で、主人公たちが水に濡れる描写は美しくも不気味な雰囲気を醸し出しています。グラフィックの向上により、恐怖の中にも美しさを感じる「零」シリーズならではの世界観が一層際立っています。

3人の視点で紡がれる重層的なストーリー

本作の特徴は、3人の主人公(夕莉、蓮、深羽)それぞれの視点でストーリーが展開される点です。各キャラクターの背景や動機が丁寧に描かれ、霊山に隠された真実に迫っていく過程は、プレイヤーを物語の深みへと引き込みます。

独特のホラーアクション

「射影機」と呼ばれる特殊なカメラを使って幽霊を撃退するという、シリーズ特有のゲームプレイは健在です。幽霊との緊迫した戦闘は、単なる恐怖だけでなく、戦略性も要求されるため、プレイヤーを飽きさせません。今回のHD版では、タッチ操作とジャイロ操作に対応し、より直感的な操作が可能になりました。

新たに追加されたフォトモード

今回のリマスター版で新たに追加された「フォトモード」は、ゲーム内の様々な場面を自由に撮影できる機能です。キャラクターや幽霊を配置し、独自の「心霊写真」を作成することができます。ホラー好きの創造力をくすぐる要素となっています。

豊富な新規コスチューム

オリジナル版から一部のコスチュームのラインナップを変更し、新たな衣装が追加されました。これにより、プレイヤーの好みに合わせたキャラクターカスタマイズが可能になり、リプレイ性も高まっています。

編集部員Impression

実際にプレイしてみて、まず驚いたのがグラフィックの美しさです。特に水の表現や光の演出は秀逸で、幻想的な雰囲気を存分に味わうことができました。一方で、その美しさゆえに、時として恐怖よりも美しさに目を奪われてしまう場面もありました。

ゲームプレイに関しては、「射影機」を使った戦闘システムが独特で面白いです。幽霊との距離感やタイミングを計りながらシャッターを切るというアクションは、緊張感があり、かつ爽快感もあります。ただし、操作に慣れるまでは少し時間がかかるかもしれません。

ストーリーは3人の主人公の視点で展開されるため、複雑で理解しづらい部分もありますが、断片的な情報を繋ぎ合わせていく過程が謎解きのようで楽しいです。また、キャラクターの心理描写が丁寧で、単なるホラーゲーム以上の深みを感じました。

新たに追加されたフォトモードは、ゲームの緊張感から一時的に解放されるリラックス要素として機能しています。自分だけの「心霊写真」を作成する楽しみは、予想以上に中毒性がありました。

一方で、探索パートでのテンポの悪さや、時折発生する操作の煩わしさなど、改善の余地がある部分も感じられました。また、ホラー要素に関しては、ビックリ系の演出が多く、じわじわとした恐怖を求めるプレイヤーには物足りなさを感じるかもしれません。

総合的に見て、和風ホラーゲームの金字塔として、その魅力は健在です。美しいグラフィックと重厚なストーリー、独特のゲームプレイが織りなす世界観は、ホラーゲームファンならずとも楽しめる作品だと感じました。ただし、ホラー苦手な方や、アクションゲームが得意でない方には少しハードルが高いかもしれません。

和風ホラーの独特の雰囲気を味わいたい方、美しくも恐ろしい世界観に浸りたい方には、強くおすすめできる一作です。